「やくそく」プロジェクト6 トラッピャンドン小学校が完成
約3年越しのプロジェクトが完了しました!
「やくそく」プロジェクト6校目となる「トラッピャンドン小学校」が無事に完成しました。
世界的な新型コロナウィルスの蔓延を受け、活動の一時停止を余儀なくされていた我々のプロジェクト。
昨年2022年9月に「よし、行こう!」のボス(マーケットトラスト代表 狩野富)の一声で再始動。3年後越しとなった6校目のプロジェクトがついに形となりました。
2023年2月13日、代表 狩野 富をはじめ、おなじみ「やくそく」プロジェクトメンバー、そしてJHP学校をつくる会の方々と校舎の完成贈呈式に出席してきました。
首都プノンペンの東166km、約4時間の長い陸路の移動を経てたどり着いたトラッピャンドン村。
そこには、場所は違えど3年ぶりに見る贈呈式を喜ぶ生徒たちと村民の笑顔、そして真新しい校舎の姿がありました。
「そう、これを見るために俺たちははるばる日本からやってきたんだよな!」と改めて思わされたのでありました。
この日、贈呈式に集まった人数は生徒、村民、政府関係者など総勢なんと850人!
恐らくこれまでで最大規模。それだけこの新校舎の完成が地域にとって大きな意味を持つことなのです。
巨大なテントにほぼ満席の状態。いよいよ贈呈式がはじまります。
まずは僧侶による読経。代表して受けるのは前回来られなかったプロジェクトメンバーのミサエ(中村美佐江)。贈呈者の代表は同じくプロジェクトメンバーのまっすー(増田博道)。
幼なじみコンビがそれぞれ務めます。
我々が席に着くと生徒たちが一斉に起立。元気な声で国家斉唱です。
子どもたちの堂々として晴れやかな顔が印象的でした。
地域の教育局代表やカンボジア政府関係者の歓迎の挨拶に続き、JHP学校をつくる会のメッセージ、そして我々「やくそく」プロジェクトからは、まっすーが子どもたちに向けてスピーチを行いました。
本プロジェクトの発足時から事務局の中心的存在として学校建設を引っ張ってきたまっすー。久々のスピーチで緊張しているかと思いきや、時折笑顔を見せながら子どもたちへメッセージを送りました。
(一部抜粋)
「夢を持っていても諦めざるをえない、その様な問題も今回の新校舎建設で少しでも解決する1歩となれば、私たちはとてもうれしく思います。今日皆さまと私たちの間にも一つ「やくそく」を結んで頂きたいと思っています。この校舎の建設には多くの方の支えがあったことをぜひ胸に置き、この校舎で夢をもって一生懸命に勉強してください」
子どもたちからは、生徒代表より誓いの言葉が読み上げられました。
(一部抜粋)
「このような素晴らしい寄付は、私たちにとって忘れられない思い出となり、次のように誓います。
・良い子、良い生徒、良い友達になるために一生懸命勉強します。
・いただいた支援を大切にし、良い状態で長く使えるようにします。
最後に、日本が災害から守られることを祈り、参加者全員が健康で、いつでもどこでも安全に旅行ができることを祈っています」
何とか1月の新学期に間に合わせるべく、最終協議会(=村民説明会)からわずか4ヶ月で完成させることができました。
今回の支援では、1棟2教室の校舎と3室のトイレ。そして手洗い場を建設。普段は井戸水を汲み上げている彼らにとって手洗い場の設置は特に嬉しかったようです。
メダルや感謝状の授与やテープカットなど、式典は順調に進んでいきます。
比較的過ごしやすい季節ですが、日中は35度近くになり、やっぱりいつ来ても暑いです…
そして、子どもたちお待ちかねの文房具の贈呈。
自分だけの新品の文房具。思わず笑顔がこぼれます。
さらに!「やくそく」プロジェクト名物 ジャパニーズお菓子のプレゼントタイムです!
この大人数に配るため、トッシー(マーケットトラスト 久保田敏昭)は日本からダンボール6箱ものお菓子を運んできました。毎回本当お疲れさまです。
今や遅しと並び待ち構えている子どもたち。
トッシー「はい!一人一回だよ。ちゃんと並んでね〜〜」
ギャャァ〜〜〜! ウォォ〜〜〜!
子供たちが受け取ったあとは大人にも。村民の皆さんに先生も警備の人も入り混じって大盛りあがり!
若干カオスなこの時間が大好きです(笑)
その後もそれぞれに交流したり、写真撮ったりして贈呈式も無事に終了。
前回は恥ずかしがって写真を撮らせてくれず、顔を隠して逃げ回っていた子どもたちも今回は素敵な笑顔を見せてくれてひと安心。いい絵が撮れました。
先生たちも晴れ晴れとした顔してますね。実は教員不足も深刻な問題なのです。少ない人数で多くの生徒を指導する先生たち。頑張ってほしいです。
最後に記念撮影!
チョンムリアップ リア(さようなら、また会いましょう)
新型コロナに阻まれた本プロジェクトでしたが、「やくそく」を果たしてこのカンボジアに戻ってきました。
贈呈式の終わりに、黙々と桜の植樹をする本プロジェクト発起人 狩野 富(マーケットトラスト代表)の姿がありました。また、日本に仕事を残しながらそれぞれの想いを持って集った3年前と変わらぬプロジェクトメンバーたちの姿がありました。
我々は次なるプロジェクトに向けて動き出します。
またここから始まるのです。
「私たちができることを、できるだけたくさん、できるだけ長く」
変わらぬ想いで「やくそく」プロジェクトは走り続けます。
<撮影・文責>
「やくそく」プロジェクト事務局
星野 大起